ゲーミングPCのSSDを増設したいものの、どこに刺すのか、どの規格を選ぶのか分からず止まってしまうことがあります。M.2 SSDの主な取り付け場所は、CPUの下やグラフィックボード周辺にあるマザーボード上のM.2スロットです。
頻繁に遊ぶゲーム用ならM.2 NVMeのPCIe Gen4、保管を中心に使うなら2.5インチ SATA SSDが判断の軸になります。ただし、購入前に空きスロットの対応規格、2280サイズ、ヒートシンクの有無を確認しなければなりません。
M.2スロットは金属製のヒートシンクやグラフィックボードの裏に隠れている場合があります。見える場所だけで判断せず、マザーボードの取扱説明書と実機の両方で位置を確かめることが重要です。
この記事では、増設場所の探し方から失敗条件、Windowsでの確認方法、既存10製品の違いまでを順に整理します。
- M.2 SSDは、マザーボード上のCPU下やグラフィックボード周辺にある専用スロットへ取り付ける
- 頻繁に遊ぶゲームにはM.2 NVMeのPCIe Gen4、保管用には2.5インチ SATA SSDを使い分ける
- 購入前に空きスロットの通信規格、2280サイズ、固定位置を確認する
- マザーボード側に冷却板がない場合は、ヒートシンク付きSSDも候補にする
SSDを刺す場所と増設前に確認する5つの判断基準

SSD増設で先に決めるべきなのは製品名ではなく、取り付け場所と用途です。次の5項目を順番に確認すれば、規格違いや物理的な干渉を避けやすくなります。
- M.2スロットの場所を実機で探す
- Windowsで現在のストレージを確認する
- NVMeとSATAを用途で使い分ける
- 2280サイズと対応規格を照合する
- ヒートシンクと周辺部品の干渉を確認する
1. M.2スロットの場所を実機で探す
M.2 SSDは、マザーボード上にある「M.2_1」「M.2_2」などと印字されたスロットへ直接取り付けます。場所はCPUのすぐ下やグラフィックボードの周辺が中心です。
スロットが金属製のヒートシンクで覆われている場合は、固定ネジを外すと端子が現れます。グラフィックボードが覆っている構成では、取り付け時にグラフィックボードを外す作業が発生します。
2. Windowsで現在のストレージを確認する
Windows 11では、Windowsアイコンを右クリックして「タスクマネージャー」を開き、「パフォーマンス」から「ディスク」を選びます。画面右上で現在のストレージ型番、下部の「種類」でSSDかどうかを確認できます。
この画面だけで空きM.2スロットの有無や対応するPCIe世代までは判断できません。型番の確認後は、マザーボードの取扱説明書と実機のスロット表示を照合します。
3. NVMeとSATAを用途で使い分ける
Windowsや頻繁に遊ぶ重いゲームを置くなら、マザーボードへ直接取り付けるM.2 NVMeのPCIe Gen4が中心です。元記事では、Gen4とGen5のゲームロード時間における体感差は1秒未満とされており、現時点ではGen4を費用対効果で選ぶ結論になっています。
プレイ頻度の低いゲーム、写真、動画などの保管が中心なら、2.5インチ SATA SSDも選択肢です。M.2スロットを使い切ったPCや古いPCでも、SATAケーブルで接続できる場合があります。
4. 2280サイズと対応規格を照合する
この記事で扱うM.2 SSDは、幅22mm、長さ80mmのType 2280が基準です。マザーボード側に80mm位置の固定ネジ穴があるかを確認します。
形状が合っても通信規格が異なると認識されない場合があります。購入候補のNVMeまたはSATAという表記と、空きスロットの対応規格を必ず一致させてください。
M.2カードには複数の種類があり、スロット側と異なる規格を選んでしまうと、接続できなかったり、接続はできても動かなかったりするので注意が必要です。
5. ヒートシンクと周辺部品の干渉を確認する
PCIe Gen4以上の高速なM.2 NVMe SSDでは、冷却方法も確認項目です。マザーボードにM.2用のヒートシンクがあるなら非搭載モデル、冷却板がないならヒートシンク付きモデルを候補にできます。
ヒートシンク付きSSDは厚みが増すため、グラフィックボードや冷却ファン、マザーボード付属の金属カバーと干渉する場合があります。ノートPCや狭いスロットでは、取り付け空間も事前に確認してください。
【厳選10アイテム】増設場所と用途で選ぶゲーミングPC向けSSD

ここからは、現在の記事に掲載されている10製品を同じ順番で比較します。評価軸は「連続速度」「ロード性能」「放熱性」「耐久性」「費用対効果」の5つです。
上位だけで決めるのではなく、空きスロットの規格、マザーボード側のヒートシンク、必要容量を先に照合してください。ヒートシンクの有無やSATA接続など、順位だけでは決められない違いがあります。
PCIe Gen4のM.2 NVMeから、マザーボードの対応規格と冷却条件に合う製品を選びます。
ヒートシンク付きモデルを選び、グラフィックボードや周辺部品との干渉を確認します。
M.2スロットに空きがない場合は、2.5インチ SATA SSDをサブストレージとして検討します。
1. Samsung 990 PRO 1TB PCIe Gen4
Gen4環境で速度と耐久性を重視し、マザーボード側の冷却板を利用できる人に向くモデルです。
最大読み出し速度は7450MB/sで、Samsung自社製コントローラーとV-NANDを採用しています。DirectStorage対応ゲームを含む、頻繁に遊ぶゲーム用の候補です。
ヒートシンクは搭載されていないため、マザーボード側にM.2用ヒートシンクがない環境では冷却方法の準備が必要です。
Gen4の速度と長期間の書き込みに対する耐久性を重視する人。
冷却板を用意できない場合や、価格を優先する場合。
- メリット:最大読み出し7450MB/sと、自社製造による耐久性が強み
- デメリット:価格が高く、ヒートシンクを別に確保する必要がある
2. WD_BLACK SN850X 1TB NVMe
専用ソフトによるゲーム向けの最適化を重視する人に向くハイエンドモデルです。
「WD_BLACK Dashboard」からゲームモード2.0を利用でき、ゲーム中のバックグラウンド処理を最適化する特徴があります。
ヒートシンク非搭載モデルのため、速度低下を防ぐにはマザーボード側の冷却機能とケース内のエアフローが必要です。
ゲーム向け機能とロード性能を重視する人。
M.2用の冷却板や適切なエアフローを確保できない場合。
- メリット:専用ソフトによるゲーム向け最適化と高いランダム速度
- デメリット:性能を生かすにはヒートシンクと冷却環境が必要
3. Crucial T500 1TB Gen4 NVMe
ゲームロードと電力効率を重視する人に向くGen4モデルです。
DirectStorageに最適化された設計で、Micronの232層NANDフラッシュを採用しています。発熱が少ない特徴があり、排熱条件が厳しい環境の候補にもなります。
一度に大容量のデータを書き込み続けた場合は、キャッシュ切れ後の速度低下幅がやや大きい点に注意が必要です。
ゲームのロード性能と電力効率のバランスを求める人。
巨大な動画ファイルを頻繁に連続書き込みする人。
- メリット:DirectStorage向けのロード性能と高い電力効率
- デメリット:大容量の連続書き込みでは速度を維持しにくい
4. Lexar NM790 1TB PCIe Gen4
Gen4の速度を求めながら、費用対効果も重視する人に向くDRAMレスモデルです。
PC本体のメインメモリを利用するHMBを採用し、DRAMを省きながら最大読み出し7400MB/sを実現しています。
PCのメインメモリ容量が8GBなど極端に少ない環境では、本来の性能を発揮しきれない可能性があります。
16GB以上のメモリ環境で、速度と費用対効果を両立したい人。
PCのメインメモリ容量が少ない場合。
- メリット:最大読み出し7400MB/sと費用対効果の高さ
- デメリット:DRAMレスのため、少ないメモリ容量のPCには適しにくい
5. Kingston KC3000 1TB PCIe Gen4
厚いヒートシンクを使いにくい狭い場所で、放熱にも配慮したい人に向くモデルです。
グラフェン・アルミニウムヒートスプレッダーを標準搭載しています。薄型ノートPCやグラフィックボード裏など、空間が限られる場所の候補です。
元記事では、専用管理ソフトウェアの使い勝手がSamsungやWDと比べてやや劣る点が注意事項に挙げられています。
薄い放熱構造と高速な読み書きを両立したい人。
専用管理ソフトウェアの使いやすさを優先する人。
- メリット:薄型の放熱シートにより、狭い場所でも熱対策ができる
- デメリット:専用管理ソフトウェアの使い勝手に注意が必要
6. Samsung 990 EVO Plus 1TB PCIe Gen4/Gen5
現在のGen4環境で使いながら、将来のGen5環境への移行も考える人に向くモデルです。
PCIe Gen4とGen5の両方に対応し、Gen4環境でも最大読み出し7150MB/sとされています。
Gen4寄りの設計でGen5にも接続できるモデルのため、10000MB/sを超える純粋なGen5専用SSDとは位置づけが異なります。
Gen4で使い始め、将来のPC乗り換え後も継続して使いたい人。
Gen5専用モデルの最高速度を求める人。
- メリット:Gen4とGen5の両環境に対応する
- デメリット:純粋なGen5専用モデルほどの最高速度ではない
7. WD_BLACK SN850X 1TB ヒートシンク付き
M.2スロットはあるものの、マザーボード側に冷却板がないPCに向くモデルです。
SN850Xにメーカー純正ヒートシンクを組み合わせ、SSD側で冷却構造を確保しています。
ヒートシンクに厚みがあるため、ノートPCやマザーボード付属ヒートシンクとの併用には向きません。周辺部品との干渉確認も必要です。
冷却板のないデスクトップPCでSN850Xを使いたい人。
ノートPCや、既存のM.2用ヒートシンクがある環境。
- メリット:純正ヒートシンクで冷却機能を補える
- デメリット:厚みによる干渉があり、取り付け可能な環境が限られる
8. Crucial T500 1TB ヒートシンク付き
PCとPS5の両方を所有し、ヒートシンク付きSSDで製品選びをそろえたい人に向きます。
T500にヒートシンクを組み合わせたモデルで、元記事ではPS5への増設用としても最適化されている点が特徴に挙げられています。
グラフィックボード直下のM.2スロットでは、ヒートシンクと冷却ファンが接触しないか確認が必要です。
PCまたはPS5で、冷却構造を備えたT500を使いたい人。
ヒートシンクを収める空間がない場合。
- メリット:PCとPS5で検討できる汎用性と冷却性
- デメリット:狭いスロットでは物理的な干渉リスクがある
9. Samsung 990 EVO Plus 2TB PCIe Gen4/Gen5
複数のゲームや動画編集素材を同じドライブに残したい人に向く2TBモデルです。
1TBモデルと同じくPCIe Gen4とGen5に対応し、アンインストールの回数を減らしやすい容量を備えています。
1TBモデルより初期投資が大きくなるため、ライトなゲーム用途では必要容量に対して割高になる場合があります。
ゲームや動画素材をまとめて保存し、容量に余裕を持たせたい人。
保存するゲームが少なく、まず1TBを増設できれば足りる人。
- メリット:2TBの容量でゲームを整理・削除する手間を減らせる
- デメリット:必要容量が少ない人には初期投資が大きい
10. Samsung WD Blue SA510 1TB 2.5インチ SATA
M.2スロットを使い切ったPCや古いPCで、保管用ストレージを追加したい人に向く2.5インチ SATA SSDです。
マザーボードへ直接刺すM.2ではなく、SATAケーブルで接続します。最大読み出し速度は560MB/s程度で、写真や動画のバックアップ用として位置づけられています。
NVMeより速度が低いため、最新ゲームを置くとマップの読み込みなどで遅さを感じる可能性があります。
M.2スロットに空きがなく、保管用ドライブを追加したい人。
頻繁に遊ぶ最新ゲームのロード速度を優先する人。
- メリット:M.2スロットを使わずに増設でき、保管用途に使いやすい
- デメリット:最大読み出し速度が560MB/s程度で、最新ゲーム用には向きにくい
結論:SSDを刺す場所と対応規格を確認してから用途に合う製品を選ぶ

空きM.2スロットが対応していれば、PCIe Gen4のNVMe SSDを中心に選びます。
マザーボード側の冷却板の有無を確認し、非搭載またはヒートシンク付きから選びます。
M.2スロットに空きがない場合は、2.5インチ SATA SSDをサブストレージとして検討します。
ゲーミングPCのM.2 SSDは、CPUの下やグラフィックボード周辺にあるマザーボード上の専用スロットへ取り付けます。頻繁に遊ぶゲームにはPCIe Gen4のNVMe、保管中心なら2.5インチ SATAという使い分けが結論です。
対応規格や2280サイズを確認せずに選ぶと、端子へ接続できても認識されない場合があります。ヒートシンクの厚みを見落とすと、グラフィックボードやマザーボード側の冷却板と干渉することもあります。
購入前の最終確認は、Windowsで現在のストレージを把握し、マザーボードの取扱説明書で空きスロットの位置、NVMe・SATA対応、固定ネジ位置を照合することです。そのうえで冷却板の有無と必要容量を確認し、取り付けられる製品だけを候補に残してください。